お迎えした猫それぞれの性格とその後の変化

先日、保護団体から電話がありました。シャイだった3匹の猫達がその後どんな様子か教えて欲しいということでした。そこで今回は、それぞれの性格とその後の変化について書いてみたいと思います。

お迎え当初の3匹のこと

我が家でお迎えした3匹は、約20匹の猫達と一緒にネグレクトの状態で暮らしていたと見られています。保護された当初は人慣れをしておらず、フォスターさんのもとで2ヶ月ほど人との暮らしを学んできたそうですが、シャイな猫達だと聞いていましたが、うちにきた日は部屋の隅に置いたキャリーケースの中で3匹で寄り添ったまましばらくの間は出てきませんでした。

猫達はずっと屋内飼育されていたようで「屋外」という概念が無いように見えました。窓際に置いたキャットツリーから窓の外を眺めることはなく、猫達は常に家の中を向いて座ってました。私が外から窓越しに覗くと怖がられたり威嚇されたり、ドアベルが鳴った時は唸り声を上げソファの下に隠れてました。

スリスリを一切しないのが少し不思議に思えたのですが、猫達がひとつのベッドで一緒に寝ている姿をみると、テリトリー意識が薄いということなのかなと勝手に解釈しています。でも、実際どういうことなのかはわかりません。

食べ物をあげてればそのうち懐くだろうと思ってましたが、ルーシーがお腹の不調を抱えていたので何でもかんでも与えるわけにいかず、遊びを通して仲良くなろうと毎日早朝から夜遅くまでとにかく一緒に遊んでました。

猫達の性格とその後の変化

もしも自分に懐かなくても、猫達が幸せで楽しく暮らせていればならそれで十分だと思ってましたが、今では私と夫にとても懐いてくれてます。

それぞれ性格が違うとはいえ、私が庭に出るとついてきたり、撫でるとゴロゴロ言い出すところは皆おなじです。

3匹の性格について、もうすこし具体的に書いてみたいと思います。

タビサ Tabitha

タビサがうちに来た時は推定1歳、最年長で頭が良くて気が強く、チャレンジ精神旺盛で3匹のボスのようです。

最初の2、3日はソファの下のベッドで過ごし、食べ物も口まで運ばないと食べないくらい緊張していたようですが、撫でるとゴロゴロ喉を鳴らしたり、夜になると何事もなかったかのように出てきて人を踏んで歩く一面もありました。

自ら膝の上に乗ってきて寛ぐこともありますが、抱っこは今でも嫌いです。自分で決めた事以外は嫌という態度を示すのですが、よく中に入ってるお気に入りのトンネルごと膝に乗せるとまんざらでもなさそうに喉を鳴らし始めます。

お転婆でネズミを取ってきたりする反面、家の中で人と過ごすのが大好きなやきもち焼きで、私のすぐ横の棚を定位置にする甘えん坊になりました。ただ、ルーシーが私達に心を開くようになってからはタビサがルーシーに意地悪をするようになってしまって、庭で皆で遊んでいる時は仲良くやってるようなので、そのうち落ち着けばいいなと様子を見ているところです。

クイニー Queenie

この家に来た日、キャリーの中で憂を含んだ目で成り行きに身を任せていたように見えたクイニーはタビサより少しだけ若い猫です。この家に来た晩に煙突から逃亡を図った割には臆病なところがあって、抱き上げようとすると飛び上がって逃げたのですが、今では抱っこも膝の上も嫌がる事なくベッドに上がってくるほどです。

目を細めて喉を鳴らし、外から帰って来た時や構ってほしい時、部屋に入ってくる時などは何やらか細い声で喋ります。夜の外出はタビサと一緒につるんでることも多いようですが、基本的にいつもご機嫌で、タビサから冷たい態度を取られてるルーシーにも変わらず接してくれるありがたい存在です。

それでも、ルーシーの悪戯がすぎると唸り声をあげたりシャーして怒ることもあり、嫌なことは嫌と言ってます。

ルーシー Lucy

ルーシーは、うちに来た時は生後半年ほどの子供で、そんな小さいなんて聞いてないよ!と驚きましたがあどけない仕草が可愛くて嬉しくもありました。ボス猫タビサが大好きでついて歩いていましたが、タビサとクイニーが遊んでいる時にはうまく混ざれず、爪とぎ登りなどの遊びは誰も使っていない早朝に練習していた努力家です。

そして3匹の中で一番大きく変わったのはルーシーです。

「ソファの下から1ヶ月くらいは出てこないかも」と保護団体の担当者から言われてましたが、この家にやってきた初日の晩に最初に出てきたのがルーシーです。ただ、撫でようとすると避けられてしまう「触れない猫」で、喉を鳴らすこともありませんでした。

大好きな茹でたチキンをあげる時、タビサとクイニーが喉を鳴らしながら尻尾をあげて近寄ってくるので私は背中を撫でていましたが、ルーシーだけ床にごろごろ転がりました。

そのうちに、ルーシーは自分だけ少し違うことに気がついたのか、「撫でられてみる」チャレンジをするようになりました。私に近寄ってくるけど撫でようとすると床を這うように避ける、を繰りかえしていましたが、2週間くらいで背中を撫でることができるようになりました。

今では、私の姿を見ると駆け寄ってきて、撫でると喉を鳴らしスリスリしながら歩きまわります。抱き上げることも膝にのせることもできます。

タビサがそれを見るとシャーと怒るのですが、ルーシーはそんなタビサを無視する事も多いので、精神面ではタフな猫に育っているかもしれません。

庭に出ているお隣さんに近づいていったり、家に来た修理業者を怖がらず、動物病院の待合室でゴロゴロ言うのもルーシーだけです。ポーカーフェイスの子供でしたが、今ではすっかり人間好きの甘えん坊になったように思います。

【最後に】とにかく遊びが大好きな3匹で、それぞれのお気に入りの遊びがあって、一緒に遊びながら打ち解けてくれたように感じています。猫ってこんなに懐くものなんだねと夫婦で驚いてます。