猫の食物アレルギーの検証は「除去食」で

ルーシーの酷い下痢の原因は鶏アレルギーの可能性があると動物病院で診断を受け、鶏が含まれていないフードに切り換えて様子を見ることになりました。そこで今回は、フードが決まるまでの試行錯誤を書いていこうと思います。

アレルゲンを特定する「除去食」

猫に食物アレルギーがあるなんて考えた事なかったのですが、ネットで検索すると最近増えているみたいです。症状は肌の痒みや脱毛、消化器に出るとされ、アレルゲンになるのは主にタンパク質の肉や卵と乳製品ですが、穀物が原因となることもあるようです。

お腹を壊していたルーシーに食べさせていたのは消化器サポート療法食だったのですが、鶏が使用されているもので、それ以外に時折与えていたのは茹でた鶏肉だけでした。

動物病院へ行って検査をしてもらった結果、チキンアレルギーの可能性を指摘され、鶏が入っているフードを一切与えない「除去食」を試して改善されるかどうかを見てみることになりました。

動物病院には2度行きました。その時の話です↓

原料によく記載されているChicken fat、Chicken Gravyはタンパク質ではない為アレルゲンにはならないとも言われてますが、念の為それらを一切含まないフードを探しました。

試行錯誤のフード選び

我が家には3匹の猫の餌入れが3つ並んで置いてあり、猫達は当然のように他の猫が食べてるお皿を行ったり来たりしています。多頭飼育にありがちな光景だと思います。

ルーシーが本当に食物アレルギーなのかどうかを判断するには、アレルギー向け療法食を食べさせるのが一番手取り早いのですが、全員にアレルギー療法食を食べさせるのも、ルーシーだけ他の2匹と隔離して違うものを食べさせるのは気が引けます。

また、療法食のほとんどが成猫向けです。我が家でお迎えした3匹は体の小さい猫達で、まだ1歳になってない体も小さなルーシーには仔猫の成長に適したフードをしっかり食べさせてあげたいと考えました。

そこで先ず、ルーシーの食べられないタンパク質を特定し、3匹全員が食べられるフードを探すことから始めてみました。

鶏アレルギーは鳥類全てNG?

鶏アレルギーについて調べていると、七面鳥と鴨は比較的アレルギーが出にくいという記事が目に止まりました。それらも結局「トリ」に変わりはないとはいえ、もしも七面鳥のフードが食べられるのならと万々歳、七面鳥味のフード、そして人間用の七面鳥スライスを圧力鍋で茹でてあげたのですが、結果は今までと変わりませんでした。

鴨もダメだろうと思いつつ「鴨は魚を餌にするので、肉質が少し違うかもしれない」と、生物学を知らない素人考えで試してみたら、ルーシーは今までどおり鮮血混じりの酷い下痢をしたので鳥類は全て避けることに決めました。

魚を試してみた結果

こうなったら魚に絞ると決めて、魚味と書かれてるキャットフードの原材料ひとつひとつを確認していきました。というのも、英国のキャットフードは、鶏と七面鳥、鴨が人気なのですが、魚味のフードにも鶏が含まれているものが多くて油断できません。

そして、魚とお米を主体とした仔猫用グレインフリーのフードを見つけ「これだ!」自信を持って食べさせてみたら、残念ながら思った結果は出ませんでした。

「もしかして魚もアレルギー?それとも、フードを変えるとお腹を壊すというアレ?もう少し続けてみる?お米に対するアレルギーがある人もいるし…」

先が見えなくなってきて、こうなったらアレルギー用療法食hypoallergenicフードを与えるべきかと考えはじめた時、カナガン・サーモン、オールライフステージを見つけました。

カナガン・サーモンはグレインフリーで、原料はヒューマングレードの魚と芋にハーブなどです。魚以外にアレルゲンとなりそうなものが入ってません。

藁にもすがる思いでルーシーに食べさせてみたその翌朝、猫のトイレの前で崩れ落ちるほどホッとしました。

1階の猫のトイレから砂を掻く音がする度に目が覚めて、深夜でも明け方でもルーシーかどうか確認しに行き糞の状態を観察し写真を撮る日々が続いてました。

この日撮った立派な糞の写真はまだ消せないでいるのですが、こんなに急に変わるものかと本当に驚きました。

ただ、ウエットフードは今のところどのメーカーも、カナガンでも合わないようです。水分が多すぎるのか原料に含まれるひまわり油に反応してしまっているのかはわかりません。3匹は幸い水を飲む猫達なので基本的にはドライフードで、時折冷凍マグロやサーモン、ホタテを少量私が調理してあげてます。

キャットフードを突然変えてはダメ?

猫はフードを突然変えるとお腹を壊してしまうので、フードの種類を変える時は今まであげていたものに少しずつ混ぜながら、数日かけて切り替えることが推奨されています。

しかしルーシーは既にこれ以上酷くなりようがないような下痢が続いていたので一気に切り替えていました。他の2匹、タビサとクイニーもそれに付き合わせてしまいましたが多少緩くなるかどうかで済んだので、ルーシーの食べられるものが見つかるまで頑張ってもらいました。

【最後に】ルーシーはお尻を舐め続けることも、鮮血の混ざった糞を漏らして歩く事もなくなりました。未開封の鶏肉ベースの消化器サポート療法食や猫が来る前から準備しておいたフード、捨てるに忍びないほとんど食べなかったフードの数々は保護団体に寄付させてもらいました。そして私は猫の糞ではなく、可愛い写真を撮りまくる日々がはじまりました。